たびっと倶楽部の旅ふれあいマガジン
22号H14.10.26発刊
 
 フランスの田舎を旅する
サント・マリー・ド・ラ・メール
サント・マリー・ド・ラ・メールの巡り方
 安い食材を高く買った話
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佳作 地球の裏側にいる友人たち―メキシコ子連れ旅行顛末記―

一度は訪れてみたい世界遺産。雄大な自然に圧倒される国立公園や、遙かな歴史に思いを馳せる寺院や宮殿など、あらためて地球という星の偉大さに触れる瞬間かもしれません。
今回は、会員の皆様が実際に訪ねた世界遺産について、オリジナルな感想や思い出をもとに案内してもらいました。

●イタリア・マテーラ 1993年・文化遺産
マテーラ洞窟住居
陽気なイタリアの印象とは違う面を見られる遺跡

 イタリア南部、マテーラ洞窟住居群(I Sassi di Matera)に行ってきました。明るい日差しの中、そこだけは寂しさを感じさせるような場所で、当時の厳しい環境が偲ばれるひとときを過ごしました。しかし、現在のヴィットリオ・ヴィネト広場に憩う人々は、明るく陽気に過ごしています。

●フィンランド・ヘルシンキ 1991年・文化遺産
スオメンリンナ要塞
 スオメンリンナへはヘルシンキからフェリーで15分ほどで行ける。その昔、スウェーデン、ロシア、フィンランドの軍事基地として使われていた要塞は、現在では博物館、美術館、レストラン、カフェなどがあり、観光客や市民の憩いの場となっている。訪れた夏も、緑の自然が溢れる広い敷地内に、日光浴やピクニックを楽しむ人々の姿が多く見られた。
唯一おかしかったのが、要塞の歴史を紹介するスライド上映の日本語解説。耳障りな癖のあるかん高い日本語は耳にこびりついて、妙に忘れられない思い出となった。
 
●チェコ・スロバキア  1992年・文化遺産
チェスキー・クロムロフ

チェスキー・クラムロフ城へ行く道に架かる橋にはキリスト磔像が

 

 チェコにあるチェスキー・クルムロフは、中世のたたずまいを残す、とてもかわいらしい町です。歩いて1周するのに1時間もかからない規模ですが、ついつい1週間も滞在してしまいました。パステルカラーのルネサンス様式の家が並ぶ広場や、壁面に豪華なフレスコ画が描かれた城など、見どころはいっぱい。何よりバドワイザーの故郷、チェスケ・ブデヨヴィツェに近いので、ビールが安くて美味しい!1週間があっという間に過ぎてしまったのは、そのせいかもしれませんが、とにかく21世紀を感じさせるものは何もない、といってもいいぐらいの貴重な町です。

 
●マレーシア・ナバル国立公園 2000年・自然遺産
キナバル国立公園
早朝からの山登りはちょっとキツイが楽しい 写真提供/マレーシア政府観光局

 東南アジア最高峰、標高4095mのキナバル山に登ってきました。約2000m地点の登山ゲートから半日かけて3200m地点まで進み、翌朝2:00頃から山頂を目指して出発しました。その後、山頂で御来光を拝み、3200m地点の小屋へ10:00頃に戻りました。午後は必ず雨もしくは雨模様であった記憶があります。翌朝、雲海からの日の出を見て、その足でコタキナバルまで戻りました。熱帯雨林と素晴らしい岩肌の景色。ぜひトライしてほしいルートです。

 
●イギリス・ソールズベリ 1986年・文化遺産
ストーンヘンジ
世界の不思議、ストーンヘンジ

 ロンドンから電車とバスに揺られ、ストーンヘンジのあるソールズベリ平原へ向かいました。ソールズベリは小さな駅で、そこからバスで20分。大平原の田舎道。不審に思うくらい何もなく、ただ草木が広がっているだけ。そんな緑の中に突如現れたのが、謎の巨石群「ストーンヘンジ」。始めに不思議に思ったのは、山も谷もない、そんな所へそびえるように立っている岩がどこから来たのかということでした。未だに未知の物体、それだけでも私にとっては魅力的で興味深いものでしたが、実際に行って、そこだけの不思議な空間を体感でき、また、何千年もの間、その地で何かを指し示すかのように立てられた巨石の悠然とした姿を肌で感じ取ることができました。

 
●カンボジア・シェムリアップ 1992年・文化遺産
アンコールワット
人気の貴重な世界遺産は後世まで残したい

 昨年5月にアンコールに行ってきました。あまり人の手が入っておらず、自然の状態で残されていて良かったです。観光客が靴を履いたまま登るため、寺院の階段が崩れつつあるのが気になりました。見学に行きたいと思っている人は、一日も早く訪れることをおすすめします。
(会員No.13-03-06032T 中谷悦子さん)
 カンボジア、アンコールワットに行ってきました。当時は雨季であったため、ツーリストは乾季よりは少なめでしたが、やはり何処へ行っても黒山の人だかり。でも、ジャングルの中に突如として現れるアンコールワットは感動的なものでした。近くで見ても、遠くの小高い遺跡の上から見ても素晴らしかったです。しかし、心無いツーリストが触った部分が、手垢で黒光りしていたのには心痛の思いがしました。また、以前ならもっと近くで見ることができた遺跡が、立ち入り禁止のロープによって進入が制限されていたのも残念です。

 
●インド・アグラ 1983年・文化遺産
タージ・マハル
 アグラを訪れたのは、インドに入国して3週間目の頃。はっきり言って疲れ切っていた。リキシャにしろ、土産物屋にしろ、値段があってないようなインドでは、何をするにも口喧嘩の毎日。「インド人のバカヤローッ」と怒鳴らない日は無かったからだ。この日がインドを気に入るかどうかの分岐点だったのだろう。シャー・ジャハーンが妻のために建てたタージ・マハルは、想像以上に壮麗な霊廟だった。自分にはこれほど愛せる人ができるのだろうか?ちょっと考えさせられてしまう。当日はちょうど満月、17時までの開場時間が延長され夕刻からも入場ができた。日が暮れると同時にアンパンほどの月が昇ってきた時の感動はスゴイのひと言。月夜のタージ・マハルはインドの嫌な記憶をすべて消し去ってくれた。
●ポルトガル・シントラ 1995年・文化遺産
シントラの文化的景観

2本のとんがり屋根が王宮の特徴

 

 

 1月半ば、ヨーロッパ大陸最西端のロカ岬で、早朝の激しい海風にさらされた後、帰り道にシントラの町の王宮を訪ねた。2本の円錐の煙突が目印の王宮は、青いアズレージョ(装飾タイル)やインテリアなど、見どころが多い。小雨がパラつく中、王宮前の通りの土産物店や小さな路地をぶらつき、肌寒くなったのでカフェに入って、シントラ名物のケイジャーダ(チーズクリームタルト)とビッカ(エスプレッソ)で温まる。小さな店内を見渡すと、外国人ともポルトガル人とも見分けのつかないほとんどの客が、同じものを頼んでいた。う〜ん、やっぱり、どこでもやることは万国共通?

 
●イタリア・フィレンツェ  1982年・文化遺産
フィレンツェ
ドゥオモの上からの眺め。ジョットの鐘楼が間近に見られる

 本も映画も話題になった『冷静と情熱の間』の舞台、フィレンツェ。悲しいかな、私は両親との旅行でした。それでも十分ロマンチックな気分にさせてくれるのが、この町のすごさ。ルネサンス様式で彩られた町並みは、華やかでぜいたくで、お姫様気分になります。なかでも、白とピンクと緑の色大理石で造られたドゥオモは、まさに奇跡の大建造物。ツアーの集合時間まで残すところ45分だったにもかかわらず、463段の階段を上がってドゥオモの頂上へ。ただでさえ息があがって苦しかったのに、“花の都”の町並みには思わず息をのみました。

●日本・鹿児島県 1993年・自然遺産
屋久島
太古の自然を前に、いにしえの時に思いをはせる

  屋久島の「縄文杉」を一目見ようと、往復22km、9時間の行程を歩きました。ついに縄文杉を発見した時の感動は忘れることができません。7200年もの長い間、じっと同じ場所で生き続けている巨木なのですから……。そして、この縄文杉に会うために早朝から夕方までコツコツ歩いたこともいい経験でした。一つのことを求めて生きていく人生にどこか似ている気がしました。何年後かにもう一度、あの巨木に会いに行きたいと思います。 

 
●オーストラリア・ウルル・カタ・ジュター国立公園 1987年・複合遺産
ウルル・カタ・ジュター国立公園(エアーズ・ロック)
地球のへそ、エアーズロック

 写真だけで知っているエアーズ・ロックの姿は、いつも晴れているものばかりだった。だが、到着した日の天候は雨。頭を雲の中に隠した姿は、まったくのイメージダウンだ。意気消沈してホテルの部屋で過ごしていると、雨は夜半に上がり月が昇ってきた。朝まで待つのももどかしく、リゾート内の展望台に上ると、月明かりの中にエアーズ・ロックが遠望できた。静まり返ったアウトバックの中、星空の下にたたずむとアボリジニの音楽が聞こえてきそうな夜だった。何億年も昔から、地球の太古を知っているエアーズ・ロックは、やはり何物にも変え難い神々しさを持っていた。

●タンザニア・セレンゲティ国立公園 1981年・文化遺産
セレンゲティ国立公園
一斉に向きを変えるシマウマの群れ

 360度人工物が一切無い広大なサバンナでは、人も地球に生息する一生物なのだと感じます。観光客に人気があるのはネコ科の肉食獣(ライオン、チーター、ヒョウ等)ですが、サファリの間に出会う動物はキリン、シマウマ、象、カバ、ヌー、ハイエナ、ジャッカル、イボイノシシ、トムソンガセル、トピなど挙げだしたらきりがありません。子供は特に人気が高く、皆さんたくさんの写真を撮られています。空飛ぶ宝石のごとく美しい鳥たちを観ていると、まさに地上の楽園です。しかし、ここでは常に死と直面している状況で毎日が送られています。草食獣は常に緊張状態にあり、肉食獣は獲物を捕ることができなけれ餓死することもあります。それら全てのことを含めてまさに生きていることを感じます。次の世代にも遺さなければならない地だと思います。

●スペイン・グラナダ 1984年・文化遺産
アルハンブラ宮殿
昼の陽光の下で見る宮殿は夜の姿も美しい

 私のおすすめは、スペインのアルハンブラ宮殿です。昼だけでなく、ライトアップされる夜に訪れるのもおすすめします。2回分の料金が必要ですが、宮殿のもう一つの顔を見ることができるでしょう。特にアヤラネス(天人花)の中庭が素晴らしかったです。文化遺産にあまり興味のない私でも十分堪能できました。外観の美しさだけでも満足できますが、歴史的背景を勉強すれば、より素晴らしい観光になるでしょう。スペインには、ほかにもたくさんの文化遺産があります。それらをハシゴするのも楽しいのではないでしょうか。

●中国・麗江 1997年・文化遺産
麗江古城
迷路のような路地をさまようのは楽しい

 近くの小高い丘の上からは「麗江古城」を一望できます。北北西には標高5596mの玉龍雪山が遠く彼方で白霧の中で霞み、東には古びた瓦屋根の建物が軒を連ねている景観が広がります。建物の間には、毛細血管のように入り組んだ無数の路地が張り巡らされていました。私はその迷路のような路地裏を、当てもなく散歩するのが何より好きでした。800年前の南宋時代にまで歴史を遡る世界遺産の中においても、現代の人々の生活が、確かに息づいている姿を確認できるのです。麗江滞在中に、私は何度かその迷路の住人になることを試み、そして本当に迷子になってしまったことが何度もあったのでした。

 
●中国・敦煌 1987年・文化遺産
莫高窟
遺跡の壮大さには深い感銘を受ける

 シルクロードの遺跡巡りをしました。ゴビ砂漠の自然を肌で感じながら見学した、敦煌莫高窟にとても感動しました。写真でなら日本にいても鑑賞することができますが、実際に現地の様子をあれこれ見た上で遺跡を目にすると、それぞれの国や地域の環境によって、文化の違いが生じるのは必然的であることを強く感じました。また、太陽が沈みゆく鳴沙山の景色を見て、自然はただ美しいだけではなく、人間の力で変えることができないものだという実感を深めました。
写真提供/中国国家観光局