Tabit たびっと倶楽部の旅ふれあいマガジン
30号H16.9.1発刊
Tabit30号  
地球の旅日人
メキシコの世界遺産
Travel Information
世界をめぐる乗り物の旅
第7回ハービス旅大賞発表
旅行フォト部門  佳作 島の休日
紀行エッセイ部門 佳作 ラトヴィアのブリギッタ先生
旅にまつわるちょっといいモノがたり(5)ワイン
〜ハービスPLAZA 店舗紹介
ハービスたびっと倶楽部会員優待加盟店・特典のご案内
ハービスPLAZA NEWS 秋色に染まった街で素敵な出会いを
第8回ハービス旅大賞 「紀行エッセイ部門」「旅行フォト部門」作品大募集!!
ハービスPLAZA INFORMATION

旅にまつわるちょっといいモノがたり5
ワイン ワインの思い出と「郵便配達夫」は2度、恋にいざなう
ワイン 「ワインは、飲む人を詩人にするんだよ。上司や会社の悪口をワインを飲みながら言うやつはいないだろ」
 多分、日本にいたら、「薀蓄の受け売りはやめて」って噛み付いていたに違いない。彼の前だと、いつも嫌味な女を演じてしまう。でも、ここ南米チリの港町なら、どこまでも素直になれそうだ。
 「チリワインは、数年前のブームの時に、よく飲んだよね」「ほら、このカベルネ・ソーヴィニヨンもいけるだろ」
 私は、彼が何故、チリ旅行に誘ったのか理由を訊かずについてきた。別れる前の最後の旅行なんて、どこだっていいと思っていたからだ。坂の町バルパライソの高台にある小洒落たレストランからは、コバルトブルーの海と空が広がっている。   
 あえて行くなら、彼と初めてのデートで見た映画『イル・ポスティーノ』のロケ地、イタリアのプローチダ島が良いって言ったのに、彼は、耳を貸さなかった。
 
 「実は、ヨーロッパの葡萄の木は、19世紀末にフィロキセラっていう寄生虫で壊滅状態になり、アメリカ大陸の葡萄を接木することで生き延びたんだ」「被害を免れたチリワインは、接木することなくピュアな原木がそのまま残っている」私たちの恋も、旅の思い出を接木すれば生き延びることができるのだろうか。
 彼は最後の1杯を飲み干すと、席を立った。「さあ、今年生誕100年を迎えたパブロ・ネルーダの別邸を見に行こう!」
 ネルーダですって!『イル・ポスティーノ』に出てきた愛の詩人のこと?そういえば、チリの国民的詩人だったはず。
 かつてネルーダが住んだ別邸は、ラ・セバスティアーナと名付けられ、博物館として公開されていた。ステンドグラスの装飾にパッチワークのベッドカバー。街を一望にするネルーダのベッドルームで、彼はこっそり私を抱き寄せて囁いた。
「もう一度、恋をはじめないか」と。

 ハービスPLAZA SHOP INFORMATION
エノテカ ENOTECA' エノテカ ENOTECA'
シャトー蔵出しワインを堪能する

「おいしくて安全で、しかもリーズナブルなワインを買いたい」。そんな贅沢な願いをかなえるワインの専門店。鮮度や管理状態によって大きく味を変えるワインは、外見からその品質を判別しにくい。だが、現地のシャトー蔵から、最短コースで輸送されたワインは確実に“安全”で“おいしい”。さらに、仲介業を通さないため、“リーズナブル”である。店内には、ボルドーやブルゴーニュなどのフランスワインはもちろん、イタリア、チリ、カリフォルニア、スペイン、ニュージーランドなど、約10カ国、1000種類ものボトルがずらりと並ぶ。併設されたカフェでは、16種類のワインをテイスティングできる。

<DATA>TEL 06-6343-7175 (ハービスPLAZA 2F)、<SHOP>11〜20時、<CAFE>11〜22時30分