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紀元前1世紀アウグストゥス帝の時代に建てられた
メゾン・カレ(写真提供:フランス政府観光局) |
馬の天才アーティスト、
ジャン・フランソワ・ピニヨン
ニーム駅にはピニヨン夫人が2歳になるニナちゃんを連れて出迎えてくれた。厩舎のある自宅まで車で約30分。南仏アヴィニヨンでは毎年伝統の馬のお祭りがあるので、ピニヨンはじめ馬のアーティストたちは南仏を本拠地にする人が多い。2005年3月から5月まで長期にわたって東京木場公園で騎馬オペラの公演をする「ジンガロ座」も元はアヴィニヨンで旗揚げした馬を連れたキャラバン隊なのである。 |
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「ニームのような気候の良いところに住めてうらやましい」と私が言うと、「でも昨年は洪水で家は水びたしになって、木もたくさん倒れたのよ」と夫人。良いときばかりではないようだ。
ピニヨンの「馬の芸術」に関しては詳しく書くページのゆとりがないが、彼は鞍や手綱を使わずに裸馬と心が通じることができ、馬たちは全力を尽くして芸を見せる。ヨーロッパにはいろいろなタイプの馬のアーティストが存在するが、ピニヨンは34歳にして全欧で5本の指に入るほどの評価を得ている。
厩舎の外の放牧場で、ピニヨンが出す目にとまらないほどの合図に応えて、白馬たちが踊ったり、寝たり、立ち上がったり……撮影は快調に進んだ。
ニームはフランス最古のローマ都市と言われ、至るところにガリア・ローマ時代の遺跡が点在している。紀元前1世紀末に建設された円形の古代闘技場は、剣闘士が猛獣と死闘を展開する大舞台で、それを見物するのはローマ時代の市民のレジャーだった。保存状態がよく、最上部の屋根付きの回廊まで上がると闘技場の内部やニーム市街が一望できる。他の見どころはメゾン・カレ。アテネのパルテノンに似た寺院で、フランスに残るローマ遺跡の中では最も保存状態が良いと言われる。
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ところで私たちがはいているジーンズの「デニム」という言葉は“ニームから”の意の「De
N芭es」から来ているのをご存知だろうか。中世、織物産業が盛んだったニームからアメリカに渡った丈夫な布地が開拓時代に男たちのジーンズとなり、言葉が今も生きている。
ニームからモンペリエに向かう途中にエグ・モルトがある。エグ・モルトとは死んだ水という意味でローヌ河畔に築かれた中世の町である。聖王ルイ9世が十字軍遠征のための港として使用するために築いた都市で、中世の可愛らしい町並みが保存され、テーマパークのように楽しい。コンスタンス塔に上がって見下ろすと細い水路が一本通り、文字通り「死んだ水」のような色をした沼地の景観が目の下に広がっていた。エグ・モルトはカマルグの大湿原地帯の一角にあたる。
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現在は闘牛やコンサートの会場になっている古代闘技場
(写真提供:フランス政府観光局)
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