Tabit たびっと倶楽部の旅ふれあいマガジン
32号H17.3.1発刊
Tabit32  
地球の旅人
韓国モラン市場の青空カルチャー
旅の事件簿 失敗談・体験談
ナポリを見て死ね
“世界の旅”市場から
第8回ハービス旅大賞受賞作品
紀行エッセイ部門 最優秀賞 対人恐怖症の犬とアメリカ人
第8回ハービス旅大賞決定
感動に出会える海外スポーツ観戦の旅!
ハービスたびっと倶楽部会員優待加盟店・特典のご案内
ハービスPLAZA INFORMATION
第8回 ハービス旅大賞決定!
応募総数「紀行エッセイ部門」:219作品 「旅行フォト部門」:80作品
〈審査経過〉 ・一次審査 日本旅行作家協会会員により「紀行エッセイ部門」25作品を候補に決定
  ・二次審査 日本旅行作家協会会員により「紀行エッセイ部門」10作品、「旅行フォト部門」12作品を候補に決定
  ・最終審査 審査員(斎藤茂太氏、下重暁子氏、芳賀日出男氏)により受賞作品を決定


最優秀賞 紀行エッセイ部門 佐々木 晋さん 「対人恐怖症の犬とアメリカ人」
内容: ジャカルタで2年間暮らす筆者は、休暇でインドネシア・フローレス島に3色の湖を見に出掛けた。途中、山の中で疲れ果てたときに、偶然助けられた老人の小屋での奇妙な体験を描く。
選評: とにかく文章が上手。全体の構成がいいので、読んでいて、次はどうなるのかとわくわくさせられました。旅の目的だった湖には行けなかったけど、夢として残ったという終わり方も、とてもいいですね。


優秀賞 紀行エッセイ部門 玉木  文憲さん 「サービスとしてのバリアフリーを考える」
   
内容:
15年前に歩く機能を失った筆者。妻と子供と一緒に世界中あちこちの国を旅し、積極的に人々と触れ合い、地元の飲み屋に行くのも楽しみにしている。車椅子の旅で感じた本当のサービスとは何か。
選評:
人間がよく書けていますね。足が不自由なことも、個性の一つであること、そして障害者の目から見た旅は、新しい視点から旅を見つめることだと、しっかり表現できています。
優秀賞 旅行フォト部門 向井 三紀子さん 「乱彩の王国」
   
内容:
毎朝お祈りをして、寺院を訪れることが、日常生活の一部になっているネパール。仏塔にかかげられた旗の鮮やかな色、空気、風、におい、音、言葉などすべてを感じて、吸収した。今まで感じたことのない感覚がわき上がって、写し出したネパールの表情。
選評:
カメラワークが大変上手です。レンズの使い方がうまいし、奥行きのある立体感がとてもいい。5点の組み合わせも的確に考えられています。写真だけでなく、文章も上手くなるといいですね。


佳作賞 紀行エッセイ部門 松本 一枝 「古都サマルカンドの1日」
   
内容:
ウズベキスタンへのツアーで、フリータイムにガイドに連れて行ってもらった日本語学校で知り合った美人のグルノーラ。彼女の家に案内され、彼女の家族と過ごし、サマルカンドの人々の生活にふれた半日の思い出をつづる。
選評:
サマルカンドの人々の日常生活がうまく描かれています。美人なのに、口を開くと金歯だったというのは、とても印象的でおもしろいのですが、タイトルの付け方には工夫が必要でしょう。
佳作賞 旅行フォト部門 中村 富子さん 「メルハバ」
   
内容:
忙しいスケジュールの8日間のトルコ・ツアーに参加。ワン湖、羊、雪を頂いた山々などに感動して何枚もフィルムに収めた。モスクの美しい建物をバックに語り合っている人々も印象的。
選評:
光の使い方が上手。落ち着いた色調がいい。年齢を感じさせないしっかりとした写真です。1週間程度のツアーでこれだけの写真を撮って来られるのは立派です。ちょっと目につく物をとらえる目線が決まっています。

佳作賞 紀行エッセイ部門 青木 理恵子さん 「豊かな村」
   
内容:
タイが好きで何回も訪問しているのに、一部の観光客ずれしたタイ人を警戒しすぎて、誰をも疑ってしまっていた筆者。カレン族の村で出会った純真な子供たちによって、自分の疑い深すぎる性格を反省し、さらにタイを好きになった。
選評:
人を信じるとか疑うという人間の心理が、子供を通して上手く書かれているのが評価できました。
佳作賞 旅行フォト部門 金  東律さん 「People」
   
内容:
カリブ海に浮かぶフォトジェニックな国キューバ。感じるままにシャッターを押した中で一番フォトジェニックだったのは、そこに暮らす人々の姿だった。世界中どこに行っても「人」は魅力ある被写体である。
選評:
キューバの人々の味のある顔の表情がとてもいい。人物を上手く撮っています。


〈紀行エッセイ部門総評〉
今年の「紀行エッセイ部門」は全体に、昨年より水準が上がっているようです。しかし、旅のエッセイというものを型通りにとらえている人が多いようです。文脈を整理して、しっかりと校正すればずっとよくなると感じさせられる作品も多かった。旅を書くのは、自分を書くことですから、自分の物の見方も試されているのです。最優秀賞は、構成がしっかりしていて、他の応募作品と比べて圧倒的に良い作品でした。選定した4作品とも書き手の感性が伝わってきました。(下重 暁子)
〈旅行フォト部門総評〉
女性の活躍が目立ちました。全体的にレベルも高く、落とすのが惜しい作品も沢山ありました。最終審査に残ったのは60〜70代が多かったのですが、キャリアがあって、たくさん現場を踏んでいる人が強いということでしょうか。平面の紙をいかに立体的に見せるか、動感を出せるかを表現できた向井さんは、将来性に期待できるので、ぜひがんばってほしい。(芳賀 日出男)