発表!ハービス旅大賞入賞作品


多数の応募ありがとうございました
受賞作品はTabit16から順を追ってご紹介しますので乞うご期待!!


最優秀賞 「シルクロードへ里帰り−東京〜河西回廊四〇〇〇キロ」 YING YINGさん  
内容 中国甘粛省出身で日本人と結婚し東京に住む筆者が、陸路で帰郷する。いつもは飛行機で飛び越えていた道のりの存在感を、道中の出会いや家族を通じて実感する。
 
選評 ご主人の翻訳という異色の合作ですが、列車の同乗客をさりげなく観察した視点がよく、臨場感あふれる非常にユニークな作品でした。帰省という生活の中の旅を描いている点や、渋谷の雑踏からシルクロードへの旅が始まる設定もよく、感じたままをズバリと書いているところも気持ちいいです。満場一致の作品でした。
 
優秀賞 「go home」 大木康代さん
内容 更年期を迎えた母親とともに母の念願だったケニア旅行に出かけた筆者。理想の母親像と現実のギャップにとまどう娘の心情が、サファリの様子と並行して語られる。
 
選評 母と娘の関係がよく描けており、母娘の旅という点で新鮮な作品でした。日常と旅が非常に密着した作品で、母との葛藤や闘い(?)ぶりなどの表現が独特で楽しく読めました。文章も安定しており、昨年に続いての連続の優秀賞となりました。
 
佳 作 「あずさ川」 遠藤 恵路さん
内容 北アルプスの槍・穂高岳を源流とする梓川を愛し、娘にその名前をつけた筆者が、小学生になった娘に梓川を見せるために上高地を訪れる話。
 
選評 考えて写真を撮っているということを感じさせる作品でした。文章も比較的よく描けていましたが、肝心のあずさちゃんの描写が少々弱かった点が、惜しくも佳作どまりとなりました。
 
佳 作 「クメールの微笑」 小林 龍彦さん
内容 1997年、カンボジアの政変直後に訪れたアンコール遺跡。美しい少女に案内されて見たクメールの神像や土産売りの子供達を回想しながら、彼の地の平和を願う。
 
選評 受賞作品の中では、写真の評価が一番高い作品でした。文章のレベルも高く、写真のクオリティとのバランスがとれている点では一番よかったです。心理描写や情景などもよく表現されており、全体的に高得点の作品でした。
 
佳 作 「大仏鉄道の化石」 辻 直樹さん
内容 明治31年に開通し、たった9年で廃線になった関西鉄道大仏線の痕跡を探す旅。有名観光地の傍らにひっそり広がる里山の風景が淡々と綴られる。
 
選評 昨年の最優秀賞受賞者であるだけに、文章のうまさはさすがです。巧みな文章表現や読み手を引き込ませるテクニックはプロとしての風格を感じさせます。ただ、全体的に説明的すぎる傾向もあり、作品として魅力に欠ける点があったのが残念でした。
 
 
総評 毎年言えることですが、ほとんどの応募者の方が文章8割・写真2割という観点からとらえている印象が強いです。旅行に行った証拠に写真を撮っているだけという方が多く、もう少し写真と文章のバランスを考えてとらえて応募してほしいと思います。できる限りリバーサルフィルムで撮ることを心がけてはどうでしょうか。また、文章は旅の事実だけを書くのではなく、旅をする中での本人の心の葛藤などが描けていない作品はどんなに文章がうまくても魅力がありません。文章・写真とも年々レベルアップしているので今後も期待しています。


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